2020年05月26日
醤油蔵日記帳
醤油について ①醤油の種類
本日から、醤油に関することについて取り上げていきたいと思います。
第一回目は醤油の種類について。
醤油はJAS規格では5種類に分けることができます。
1.こいくち醤油
最も一般的な醤油で、全国各地でつくられ、全生産量の8割を占めています。
塩味のほかに、深いうま味、まろやかな甘味、さわやかな酸味、味をひきしめる苦味を
合わせ持ち、透明感のある明るい赤橙色をしています。
弊社の醤油ですと「甘露」がこいくち醤油にあたります。
2.うすくち醤油
色がうすく、香りのおとなしい醤油で、食塩の量はこいくちよりも1割程度多めです。
色や香りがおさえてあるので、素材の持ち味をいかす炊き合わせや、ふくめ煮などの調理に最適です。
兵庫県龍野市で生まれた醤油で、主として関西地方で多く使われています。
弊社の醤油ですと「上淡」にあたります。
3.たまり醤油
昔、「豆みそ」をつくっている家庭で生まれた醤油です。色が濃く、とろみがあってうま味が強く
独特な香りがあります。
東海地方でつくられていますが、寿司や刺身につけたり、加熱すると赤みがかった
きれいな色が出るので、照り焼き、煎餅、佃煮などの加工用にも使われます。
4.さいしこみ醤油
発祥は山口県柳井地方です。生産量はわずかですが、今では全国でつくられています。
こいくちやうすくち、たまりなどは麹を食塩水で仕込みますが、さいしこみは食塩の代わりに
生揚げ醤油で仕込むため、さいしこみと呼ばれています。
色、味、香りとも濃厚で、別名「甘露醤油」ともいわれ、刺身、寿司、冷やっこなど卓上用として
つけたり、かけたりして使われます。
5.しろ醤油
現在の愛知県碧南市でうまれた醤油で、うすくちよりさらにうすい琥珀色をしています。
味は淡泊ですが、甘味、うま味が強く、独特の香りがあります。色のうすさと香りをいかした吸い物や
茶碗蒸しなどの料理のほか、煎餅、漬け物などにも使われます。
以上のようにJASでは5種類に分類しております。
醤油の原材料表示の名称に醤油の種類が記載されておりますのでご確認ください。